ダンスの種類

社交ダンスにおける各種ステップは以下の通りです。それぞれのテンポや、 ステップを理解しましょう。

競技会などがある「スタンダードモダン」の種目は、5種目あります。
いずれもいわゆる燕尾服とお姫様ドレスで踊るクラシカルな雰囲気ただよう踊りです。

123,123・・と3拍子の音楽にのって踊る、優雅な踊りです。
「まわる」という語源をもつ回転の踊りです。ゆったりとした三拍子のリズムを十分に使って、滑らかな回転を継続していきます。その回転の過程において、身体は上下に
ゆるやかな波状運動をたえず起こします。
これがワルツ独特のムーブメント(動き)ですが、ステップの原動力となるひざと足首の使い方がとくに重要です。時計の振り子のように、屈伸してもバランス を崩さない程度の力をひざと足首をつかって身体全体を横にスイングさせるように送り出せば、ワルツらしい踊りになります。

タンゴはテンポのよい四分の二拍子、または四拍子の曲です。女性は男性のやや右側にずれて立ち、 左手を男性の肩甲骨の下に添えます。男性は右手を女性の背 中により深く回し、左ひじをきちんと曲げてコンパクトなホールドを作ります。 男女ともひざを軽く曲げ、重心を低くして踊ります。身体はきれのある動きをこころがけます。 女性が首を激しく右に向けるのが特徴で、他の種目にはない首使いをします。

四分の四拍子の音楽にのって踊る、ゆっくりとした動きの中に、途切れず流れるような特徴を持つ踊りです。
十九世紀のダンスはやや衰退気味のヨーロッパで誕生したまったく新しいタイプのダンスでパリ中で大流行となりました。その後、全米で大反響となり、フォッ クストロットのスタイルが確立されたと言われています。スロー・フォックストロットは全般的に両足はそろえずにウォークし続けるのが特徴です。女性が後退 するステップが続きます。とまることなく流れるように後退しつづけるので、女性にとっては難しい種目の1つとも言えるでしょう。
足の裏をよくつかって、トウ(つま先)からヒール(かかと)まで押し出すように丁寧にゆっくりと踊ることがポイントともいえます。

スローフォックストロットの速い版と言えるクィックステップは、早い4拍子の音楽にのって踊る,軽快でスピーディな踊りで、ホップするステップが多いのも特徴です。「Shall We ダンス」でも何度か登場しました。
走るような動きになるので、体力も必要とします。跳ねるような動きなので、体全体がぶれがちですが、ぶれることなく保つのがきれいに見える秘訣です。

簡単にいえば「早いワルツ」。軽快な3拍子の音楽にのって踊る,クルクルと回る軽やかな踊りです。基本的には3種類のステップから構成されています。
1750年頃、ウィーンの宮廷内で、アルプス地方に伝わる民族舞踊「レントラー」が踊られ始め、「ワルツ」と呼ばれるようになったようです。1814年、 ナポレオン戦争の終結後、ウィーン会議の舞踏晩餐会で、この「ワルツ」が踊られ、会議の終了後、各国に戻ったヨーロッパの代表者たちにより、ヨーロッパ中 に広まった。このウィーン発祥のワルツが「ウィンナーワルツ」または「ヴェニーズ・ワルツ」呼ばれています。

ラテンダンスは 他の種目に比べ、情熱的で激しい動きが含まれるため、大会などで着用するドレスはセクシーさと動きやすさを重視し露出度も高め。 常に背筋をピンと張ることが基本なので、始めると姿勢がよくなるといわれています。

チャチャチャはリズミカルな音楽に合わせて歯切れよく軽快に踊るダンスです。
ルンバが原形となっており、ステップやポーズ等、基本的なことはルンバと同じです。
しかしながら、ルンバが4拍子の音楽に対して「2・3・4 ~1」と3歩でステップするのに対して、 チャチャチャでは4拍子の音楽に対して「2・3・4・&・1」と5歩でステップし、曲テンポも早いので運動量も多くなります。楽しく踊るコツはとにかくあ せらずあわてないこと。ステップはルンバと似通っていますが、ときおり小刻みにロックやシャッセをするのが特徴です。
ルンバよりややテンポが速いうえにロックやシャッセが入るため、急ぎがちになりますが、一歩一歩をできるだけしっかり見せて踊るのが重要です。男女が手を上げて開く「ニューヨーク」はとくに人気のベーシック・ステップです。

1916年頃にキューバのアフリカ系住民の間からおこり、1930年代アメリカ、ヨーロッパに普及した、と言われていますが、その曲で踊られたのは、今 パーティダンスに区別されている「スクエアールンバ」です。競技のラテン種目であるルンバは、元々キューバで踊られていた黒人達の野性味あふれるダンスが キューバン・ルンバです。ゆっくりとしたテンポの音楽で踊る、愛のダンスです。 繊細で哀愁に満ちた音楽に合わせ、やわらかいヒップの動きややしなやかな手の動きやポーズ、 愛の物語を表現するムーブメントはスクエア・ルンバにはない華やかなものです。 スクエア・ルンバと区別するために「キューバン・ルンバ」と呼ばれていましたが、 現在では「ルンバ」という呼び方が一般的になっています。

現在社交ダンスで「サンバ」と呼ばれているものは、上流階級が舞踏会で踊る室内用のサンバ「マシシ」をベースに、庶民的な「サンバ」が融合したもの。サン バはバウンスという独特の動きがあり、習得するのがなかなか難しいです。 ひざと足首の屈伸によって生じる上下動をボディの伸縮によって調節します。しかし上体はぶれないように踊るのが特徴で肩や頭の位置はやや波打つ程度に抑え るのが正しい踊り方です。

1920年代、カフェで「スパニッシュ・ワンステップ」というステップが生まれ、「パソドブレ」のベースとなり、フランスで現在のようなダンス形式になったとされている。男性がマタドールを、女性がケープ(マタドールがあやつる布) 又は牛を表現して踊ります。
このダンスのポーズの中には、フラメンコのテクニックも取り入れられています。 パソドブレの最も大きな特徴は、他のラテン種目は女性が主役であるのに対して、あくまでも男性が主役になる点です。 力強く男らしさが感じられる踊りです。

1920年代、ジャズが広まると、女性を左右に振る「リンディホップ」というステップが広まり、1930年代に、ジャズにスウィングが入るようになってリ ズムが複雑化していくと、「リンディホップ」も複雑化していき、「Jitterbug(ジッターバグ)」という名前で踊られていきました。このダンスのルーツ はジルバです。発祥地アメリカから英国に渡ったジルバが、歩数やリズムを改良されてジャイブが誕生しました。 音楽はジルバと同じロック系またはスイング系のビートのきいた音楽が合います。曲のテンポや動きがかなり速く、疲れますが、ロックンロールのような雰囲気でオール ディーズを思い出させます。

ダンスの基礎

社交ダンスとは、言葉どおり社交のために踊られるダンスを指しますが、日本の現状では、男女が社交のために踊るという環境は少ないように思えます。 欧米のように夫婦が同伴で行動し、地域などの付き合いの親交を深めるためにダンスを楽しむようなことが日本人の風習になるには、まだ時間がかかりそうです。しかし、 世界的にも、オリンピック種目になろうしているなど、注目を集めています。愛好家 は、全国でも数百万人といわれ、 どこの地域に行っても、団体レッスンやパーティーが花盛りです。 ブームとは裏腹に、ひとえに「社交ダンス」とまとめられるのを嫌う人もいます。 競技をやっている人達の中には、「社交ダンス」という言葉を嫌い、先に述べた「ボールルームダンス」または「競技ダンス」と呼びます。 この違いは、いわゆる「ボールルームダンス」を競技として競技会で踊る場合には「競技ダンス」と呼んでいるので、そこから競技を目指す人と、趣味で楽しむ人とで呼び名が違うと言えます。 競技ダンスとはダンスを単に踊りを楽しむだけでなく華麗に美を競うスポーツです。 競う、ということがとても重要になります。社交ダンスとの大きな違いは、「スポーツ」であり、「競技」であると言うこと。そのため、競技を目指している人の中には、 社交目的とは別に解釈してほしいという人がいるのです。 以下、親しみやすい「社交ダンス」と統一しますが、この中には「競技ダンス」も含むこととします。ご了承ください。

社交ダンスのエチケット

動画

それぞれのダンスの動画を是非ご覧ください

ワルツ

タンゴ

スロー・フォックストロット

クイックステップ

ヴェニーズ・ワルツ

チャチャチャ

ルンバ

サンバ

パソドブレ

ジャイブ